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大城廣四郎さんは、2003年に88歳で天国へ旅立つ直前まで、体調の良い日はゆっくりと機織りをしていたそうです。
写真は60代前半の頃。

平織りの琉球絣の高機。シャートントン、シャートントンとリズミカルな機織りの音が響きます。

大城廣四郎織物工房の反末に織り込まれる絣の図案と種糸。この部分を口織りと呼びます。
糊をしっかりつけた絣糸。 戦後しばらくは木綿が多かった琉球絣も1960年代から絹の絣が盛んに織られるようになりました。ばきばきの硬い紐のように見えるのはそれだけ糊をしっかり付けて、南風原の強い陽射しで干しているから。
藍瓶。藍染の他、さまざまな染料で地糸と絣糸は染められます。

多くの織工さんが機織りをしています。

男性が従事することの多い糊付けや絣括り。
600種類もあるという絣のほんの一部をご紹介します。
昔の沖縄の人たちの、アイデア力やデザイン力に頭が下がります。

【クチヒラチャー】
口が開いた様子

【ティヂクンビーマ】
拳骨(げんこつ)

【ビックー】
長寿祈願のカメの甲羅

【ムルブシ】
群星

【銭玉】
商売繁盛祈願の銭玉

【ソテツ】
ソテツの葉

【バンジョー】
大工さんが使う金尺

【トイグワー】
ツバメや小鳥の飛ぶ様子

【カギジャー】
鍋をひっかけたりするものや、
熊手に似た農機具

【カマ・シキー】
釜の敷物(鍋敷き)